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過去のブログ紹介 寒糊を煮ました。

過去のブログ紹介 寒糊を煮ました。

2月20、21日の2日間をかけて寒糊を煮ました。(2016年のお話ですが) 修理や表装で使う糊は生麩(正麩)という小麦粉澱粉を煮たものです。糊はその都度煮て使います。寒糊とは、冬の一番寒いときに煮た生麩糊のことを言います。 それを瓶に入れて数年~10年くらい寝かせます。寝かせた糊を古糊と言います。 古糊は、掛軸や巻物などの巻いたり広げたりするような柔軟性を必要とする表装作品の裏打ちに使います。 長い間寝かせているので、もちろ...

過去のブログ紹介 保存箱の保存?

過去のブログ紹介 保存箱の保存?

今回は、掛軸の箱(保存箱)の保存ついてのお話です。 過去の「修復のお仕事を展」で、「しまう」というテーマで、 伝世舎では掛軸を保存する「桐箱」についての展示をしました。 展示した内容の一つに、「元箱(もとばこ)の保存事例」を致しました。 箱には、「箱書き」があるものが存在します。 収納している作品の伝来などの記録であり、重要な場合があります。 作品を修復した時に寸法などが変わり、元の箱に入らなくなる事が起こります...

過去のブログ紹介 「裏」のお話し

過去のブログ紹介 「裏」のお話し

今回は、掛軸とパネル装の「裏」についてのお話です。 東洋の絵画や書は、紙や絹などの脆弱な素材に描かれています。 そのような作品を飾ったり保管したりするために、 補強と表装をします。 裏に紙を貼りつけて補強することを「裏打ち」といいます。 ① まずは掛軸の裏側のお話しです。 掛軸は、本紙(紙や絹地に描かれた絵や書)の回りに表装裂(ひょうそうきれ)、上下に杉材の棒(八双と軸棒)を付けた形のものです。飾る時に広げて...