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過去のブログ紹介 寒糊を煮ました。

過去のブログ紹介 寒糊を煮ました。

過去のブログ紹介、今回は寒糊を仕込むお話しです。

修理や表装で使う糊は生麩(正麩)という小麦粉澱粉を煮たものです。
糊はその都度煮て使います。寒糊とは、冬の一番寒いときに煮た生麩糊のことを言います。
それを瓶に入れて数年~10年くらい寝かせます。寝かせた糊を古糊と言います。
古糊は、掛軸や巻物などの巻いたり広げたりするような柔軟性を必要とする表装作品の裏打ちに使います。
長い間寝かせているので、もちろんカビが生じます。
カビている部分を取って白っぽく残っている部分を使います。
そのため、10年くらい経った糊の量は1/10くらいに減ってしまいます。
とてもとても貴重な糊です。

糊は煮る直前まで、小麦粉澱粉を水に浸けて膨潤させておきます。
ゲル状になっていて面白い感触です。水は精製水を使っています。
これを鍋で約30分ほどかけてかき回しながら煮ていきます。
なかなか疲れる作業です。

出来上がりましたらそれを瓶に入れます。
寒い時期に煮るのは熱々の糊が早く冷えるためです。

封印して冷暗所で寝かせます。
次にカビの除去のために開けるときは1年後です。
近くに100年を超すお屋敷があり、台所の床下をお借りしています。
大丈夫ですよ、臭いは漏れません。

続きはブログをご覧ください。

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